「家ではずっと絵を描いている」「レジンやアクセサリー作りが好き」「マインクラフトやスクラッチに夢中になっている」。そのような姿を見ながら、「この好きなことは将来につながるのかな」と感じたことはありませんか。
子どもの販売体験は、好きなことや得意なことを、家庭の外へ届ける機会になります。
もちろん、好きな活動を今すぐ職業へ結びつける必要はありません。
しかし、作品やサービスを誰かに見てもらい、喜んでもらう経験は、子どもの世界を大きく広げます。
さらに、商品を考えて販売する過程では、計画する力や相手の立場を想像する力も育ちます。
その入り口になるのが、子ども自身が商品やサービスを考えるマルシェ体験です。
放課後に、社会とつながる。全国の仲間や、第一線で働く社会人・プロとの出会いが、子どもの世界を広げます。
NIJIN放課後プロジェクトスクールを見る ▶01「好き」が将来につながる時代
好きなことから仕事が広がっている
以前は、仕事といえば会社に入り、決められた業務を行うイメージが強くありました。
一方で、現在は働き方や仕事の種類が多様になっています。
絵やデザイン、動画、ゲーム、ハンドメイドなど、自分の得意なことを活かして活動する人もいます。
イラストが好き
イラストレーターやデザイナー、広告制作などへ興味が広がる可能性があります。
ゲームが好き
プログラミングやゲーム企画、動画制作、シナリオ制作などにつながります。
ものづくりが好き
商品開発や販売、写真撮影、店舗づくりなどにも関心が広がります。
今すぐ仕事にする必要はない
ただし、好きなことが、そのまま将来の仕事になるとは限りません。
それでも、興味のある活動を入り口にして、新しい力を身につけることはできます。
たとえば、絵を商品にするためには、デザインだけでなく、価格や見せ方も考えます。
また、ゲームを人に体験してもらう場合は、操作方法や難易度を分かりやすく整える必要があります。
11/6(金)夜、小中学生の保護者向けオンライン説明会を開きます
02家で作って終わりではもったいない理由
作品づくりだけでも力は育っている
作品を作ること自体にも、大きな価値があります。
まず、何を作るか考える場面では、完成した形をイメージします。
次に、必要な材料を選び、手を動かしながら形にしていきます。
途中で思いどおりにならなければ、作り方を変えたり、やり直したりすることもあるでしょう。
このように、作品づくりの過程では、集中力や創造力、試行錯誤する力が育っています。
誰かに届けると視点が変わる
一方で、作品を家族だけに見せて終わる場合と、家族以外の人に届ける場合では、得られる経験が変わります。
誰が使ってくれるだろう。
どんな色なら喜んでもらえるかな。
いくらなら買ってもらえるだろう。
どう説明したら魅力が伝わるかな。
販売を考え始めると、自然に相手の立場を想像するようになります。
また、自分が作りたいものを作るだけでなく、誰かに届けるための工夫も生まれます。
テストでは測りにくい力が育つ
こうした変化は、学校のテストだけでは測れません。
しかし、相手を想像し、自分の考えを伝える力は、社会の中で生きていくために欠かせません。
そのため、販売体験は、作品を売ることだけを目的とした活動ではありません。
自分の好きなことを、誰かの喜びへつなげる学びでもあります。
03「売れる体験」で大きく変わる
家族以外の人が商品を選んでくれる
自分の作ったものを知らない人が手に取り、お金を払ってくれる。
これは、子どもにとって特別な経験です。
家族から「上手だね」と褒められることも、もちろんうれしいでしょう。
しかし、お客さんから「かわいい」「これが欲しい」「大切に使うね」と言ってもらう経験には、別の価値があります。
思いどおりにならない経験も学びになる
一方で、販売がうまくいかない場合もあります。
それでも、売れなかったからといって失敗とは限りません。
- 値段が分かりにくかったかもしれない
- もう少し目立つように並べよう
- 商品の説明を付けた方がよかった
- 別の年齢向けの商品も作ってみよう
そこで、本人が理由を考え、次の方法を試します。
うまくいった経験だけでなく、思いどおりにならなかった経験も、次の挑戦につながります。
「ありがとう」が自信につながる
販売の場では、お客さんから「ありがとう」と言ってもらえます。
この言葉は、作品の上手さだけを評価するものではありません。
自分の行動によって、誰かが喜んだことを伝える言葉です。
その実感が、「自分にもできることがある」という自信を育てます。
04どのようなものを販売できる?
マルシェで販売できるものは、ハンドメイド作品だけではありません。
好きなことや得意なことから、さまざまな商品やサービスを考えられます。
レジンやアクセサリー
キーホルダー、イヤリング、ブレスレットなどは、販売する作品としてイメージしやすい商品です。
色や形、材料の組み合わせによって、一人ひとりの個性を表現できます。
イラストや絵
ポストカード、しおり、ステッカーなどにすると、描いた絵を商品として届けられます。
また、その場で似顔絵を描くサービスも考えられます。
スクラッチで作ったゲーム
自分で作ったゲームを来場者に体験してもらい、参加費を設定する方法があります。
さらに、得点に応じて景品を渡すなど、遊び方を工夫できます。
マインクラフトの作品
建築したワールドを見てもらったり、建築のコツを教えたりする体験型のお店も作れます。
つまり、デジタル作品も、見せ方を工夫すれば価値として届けられます。
手作りの遊びやサービス
くじ引き、魚釣りゲーム、工作体験、クイズなども、立派な出店内容です。
物を作ることが得意でなくても、人を楽しませる企画を考えられます。
| 好きなこと | マルシェでできること |
|---|---|
| 絵を描く | ポストカード、しおり、似顔絵、ステッカー |
| アクセサリー作り | レジン作品、キーホルダー、ブレスレット |
| ゲームを作る | ゲーム体験、得点チャレンジ、ミニ大会 |
| マインクラフト | 建築紹介、ワールド体験、建築のアドバイス |
| 人を楽しませる | クイズ、くじ引き、工作体験、会場企画 |
05販売体験で育つ5つの力
お金を考える力
材料費、価格、売上、利益を実際の経験から学びます。
伝える力
商品の魅力を、相手に分かる言葉で説明します。
相手を考える力
買う人の気持ちや、利用する人の立場を想像します。
試行錯誤する力
結果を見ながら、値段や並べ方、伝え方を改善します。
自分を信じる力
「自分にもできた」という実感が次の挑戦につながります。
お金を考える力
商品を販売するためには、材料費や価格について考える必要があります。
また、売上と利益の違いも、実際の経験から理解できます。
ただ計算するのではなく、自分のお店に関わるお金として考えられる点が特徴です。
自分の考えを伝える力
商品の魅力を知ってもらうには、相手に分かる言葉で説明しなければなりません。
最初は声が小さくても構いません。
自分の作ったものについて話す経験が、少しずつ伝える力につながります。
相手の立場を考える力
買う人は何を求めているのか。
どのような見せ方なら、興味を持ってもらえるのか。
販売を通して、自然に相手の気持ちを考えるようになります。
試行錯誤する力
思ったより売れないこともあれば、予定より早く売り切れる場合もあります。
その結果を見ながら、値段や商品数、伝え方を変えていきます。
こうした経験が、問題を見つけて改善する力を育てます。
自分を信じる力
「自分にもできた」
「自分の作ったものを喜んでもらえた」
この実感は、大きな自信になります。
さらに、人前で話すことに不安がある場合も、得意な活動が人と関わるきっかけになります。
06保護者はどこまで手伝えばいい?
大人が準備した方が早いけれど
販売の準備では、大人がすべて進めた方が早いかもしれません。
きれいな商品を作り、売れそうな値段を決めれば、完成度の高いお店になります。
しかし、大人が決めて作ってしまうと、本人が考える機会は少なくなります。
答えを教える前に問いかける
何を売りたい?
誰に買ってほしい?
材料はいくらかかるかな?
困ったときは、どうしたらいい?
まずは、答えを教える前に問いかけてみてください。
考えがまとまらない場合は、選択肢を二つか三つに絞って示す方法もあります。
たとえば、「アクセサリーとゲーム体験なら、どちらをやりたい?」と聞くと選びやすくなります。
難しい部分は一緒に取り組む
もちろん、すべてを一人で行う必要はありません。
安全確認や材料の購入など、大人の協力が必要な場面もあります。
できる部分は本人が担当し、難しい部分は一緒に取り組むことが大切です。
そのため、支援することと、代わりに行うことを分けて考えましょう。
07初めてでもマルシェに参加できる?
人前で話せなくても参加できる
「人前で話せないから難しい」
「最後まで準備できるか心配」
「売れるものが思いつかない」
そのような不安があっても、参加できます。
なぜなら、販売だけがマルシェの役割ではないからです。
さまざまな役割から選べる
たとえば、人前に立つことが苦手な場合は、看板や値札づくりを担当できます。
また、細かい作業が得意なら、袋詰めや商品の並べ替えも大切な役割です。
計算が好きな場合は、売上の記録や会計を担当できます。
一人ですべてを行う必要はない
最初から、一人でお店を運営する必要はありません。
友達と一緒に出店したり、短い時間だけ店頭に立ったりする方法もあります。
さらに、困った場面では、大人や友達からサポートを受けられます。
このように、得意なことや負担の少ない役割から始められます。
08子どもの「好き」を社会につなげてみませんか?
好きな活動の意味が変わる
好きなことは、今すぐ仕事にしなくても構いません。
しかし、誰かに届ける経験をすると、その活動の意味が変わります。
たとえば、作るだけだった活動が、誰かを喜ばせる活動になります。
また、遊びだと思っていたことが、仕事や社会とつながる可能性にも気づけます。
「次はこうしたい」が生まれる
販売を経験すると、「もっと見やすくしたい」「別の商品も作りたい」といった新しい気持ちが生まれます。
つまり、一度の体験で終わるのではなく、次の挑戦へつながっていくのです。
小さな一歩から始められる
家で夢中になっていることがあるなら、その「好き」を外の世界へ届けてみませんか。
最初から多くの商品を作る必要はありません。
まずは一つの作品や、一つのゲーム体験から始めても大丈夫です。
小さな販売体験が、新しい一歩につながるかもしれません。
まずはどんな学びか、のぞいてみよう
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