探究の「問い」の立て方|動く問いと止まる問いの違い・5つの型

動く問いと止まる問い
探究 問いの立て方 GUIDE

探究がうまくいくかどうかは、最初の「問い」でほぼ決まります。同じ興味から出発しても、問いの形が違うだけで、調べて終わるか、考えが深まるかが分かれます。この記事では、動く問いと止まる問いの違い、大きすぎる問いの削り方、そのまま使える5つの型を整理します。

5つの型3回けずる1つに絞る

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STEP 1

「動く問い」と「止まる問い」の違い

見分け方はひとつです。調べたら答えが1つに決まってしまう問いは、そこで止まります。

表:同じ興味からでも、問いの形で結果が変わる

興味止まる問い動く問い
カブトムシカブトムシは何を食べる?どうすれば家でカブトムシが長生きする?
ごみごみの分別は何種類?うちの学校のごみを減らすには?
ゲーム人気のゲームは何?なぜこのゲームはやめられないのか?
お店商店街に何店舗ある?商店街にもう一度人が来るには?

左の問いは、検索して出てきた答えを書き写せば終わります。右の問いは、調べたあとに自分で考える余地が残ります。この差です。

かんたんな判定法その問いを大人に言ってみて、「調べればすぐ分かるね」と返ってきたら止まる問い。「どうだろうね」と返ってきたら動く問いです。
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STEP 2

止まる問いになりやすい3つのパターン

① 事実を聞いている

「何」「いくつ」「いつ」で始まる問いは、答えが1つに決まりがち。調べ学習で終わります。

② 大きすぎる

「地球温暖化を止めるには」。立派ですが、小学生が1か月で扱える大きさではありません。

③ 他人ごと

自分との接点がないテーマは、途中で興味が切れます。身近なところに引き寄せる必要があります。

とくに多いのが②です。学校で扱うテーマが大きいぶん、子どもも大きな問いを立てようとします。そこを削るのが大人の仕事です。

STEP 3

大きすぎる問いを3回けずる

やり方は単純で、「どこの?」「誰の?」「いつの?」を足していくだけです。

  • 出発点:「食品ロスを減らすには?」 ← 大きい
  • 1回目「どこの?」→「うちの学校の給食の食べ残しを減らすには?」
  • 2回目「誰の?」→「1年生の食べ残しを減らすには?」
  • 3回目「いつの?」→「1年生が苦手なメニューの日の食べ残しを減らすには?」

ここまで削ると、実際に調べられて、自分で何か試せる大きさになります。小さくすることを物足りなく感じる子もいますが、むしろ逆です。小さい問いのほうが、深いところまで行けます。

STEP 4

そのまま使える問いの型5つ

テーマが決まっていれば、型に当てはめるだけで問いになります。

表:問いの型と使いどころ

型形向いている場面
比べるAとBは何が違う?選択肢が複数あるとき
変えるどうすれば◯◯になる?改善したいことがあるとき
理由なぜ◯◯なのか?不思議に思ったことがあるとき
試す◯◯したら、どうなる?実験・観察ができるとき
提案◯◯には何が必要?地域や社会に関わるとき

迷ったら「変える」型がおすすめです。「どうすれば◯◯になる?」は、調べたあとに必ず自分の提案が必要になるため、調べ学習で終わりません。

テーマそのものがまだ決まっていない場合は、探究のテーマ例30から入ってください。

STEP 5

親は問いを与えない

いちばんやってしまいがちなのが、よさそうな問いを大人が出してしまうことです。問いを与えられた瞬間、子どもにとっては宿題に変わります。

かわりにできるのは、問いを削る手伝いと、問いを試す相手になることです。

  • 「それ、調べたらすぐ分かっちゃわない?」と聞く
  • 「どこの話?」「誰の話?」と範囲を聞く
  • 「それ、分かったらどうしたい?」と出口を聞く
  • 決めるのは本人に任せる

問いが立つと、そのあとの4つの段階は自然に回り始めます。進め方は探究学習の進め方にまとめています。

問いを受け止めてくれる人がいる場所

NIJIN放課後プロジェクトスクールでは、子どもが自分で立てた問いを、仲間や企業の大人に話しながら進めます。問いは、聞いてくれる人がいるほど育ちます。

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FAQ

よくある質問

問いが思いつかないときはどうすれば?
立派な問いを探さないことです。最近「なんで?」と思ったこと、不便だと感じたこと、腹が立ったことを3つ書き出してください。そこから「どうすれば◯◯になる?」の形に変えると問いになります。
問いは途中で変えてもいいですか?
変わって構いません。調べるうちに本当に知りたいことが見えてくるのは自然なことで、むしろ探究が進んでいる証拠です。
低学年でも問いは立てられますか?
立てられます。ただし「なぜ」より「どうすれば」「どうなる」のほうが扱いやすいです。実際に試せる問いにすると、低学年でも最後まで進みます。
問いが小さすぎないか心配です
小さいほうがうまくいきます。小さい問いは、自分で調べられて、自分で試せて、自分の答えが出せます。大きい問いほど、調べただけで終わりやすくなります。
複数の問いを同時に扱ってもいいですか?
1つに絞ってください。複数あると、どれも中途半端になります。残りの問いは、1周終わったあとの次のテーマとしてとっておくとちょうどいいです。

まずはどんな学びか、のぞいてみよう

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