総合的な学習の時間とは?探究学習との違い・ねらいと家庭でできること

総合的な学習の時間
総合的な学習の時間 GUIDE

通知表に「総合」という欄があるけれど、何をしている時間なのかよく分からない。そんな保護者の方は少なくありません。総合的な学習の時間は、教科のように決まった教科書がない時間です。この記事では、文部科学省が示している目標をもとに、何を目指す時間なのか、探究学習とどう関係するのか、家庭でどう関われるのかを整理します。

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STEP 1

総合的な学習の時間とは、どんな時間か

国語や算数のような教科とは別に設けられている時間で、小学校では第3学年から始まります。決まった教科書はなく、学校ごと・学年ごとに扱うテーマが違うのが特徴です。

文部科学省は、この時間の目標を次のように定めています。

「探究的な見方・考え方を働かせ、横断的・総合的な学習を行うことを通して、よりよく課題を解決し、自己の生き方を考えていくための資質・能力を次のとおり育成することを目指す。」出典:文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 総合的な学習の時間編」 https://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2019/03/18/1387017_013_1.pdf

難しい言い方ですが、噛み砕くと3つです。

  • 教科をまたいで考える(「横断的・総合的」)
  • 自分で課題を見つけて解決する(「よりよく課題を解決し」)
  • 自分はどう生きるかを考える(「自己の生き方を考えていく」)

最後の「自己の生き方」が入っているのが、他の教科との大きな違いです。正解を覚える時間ではなく、自分がどう関わるかを考える時間として設計されています。

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STEP 2

「総合」と「探究学習」はどう違う?

よく混同されますが、関係はシンプルです。

表:言葉の整理

言葉意味
総合的な学習の時間時間割にある枠(時間)の名前
探究的な学習その時間で行う学び方
探究学習探究的な学習の一般的な呼び方

つまり「総合」という器のなかで「探究」という方法を使う、という関係です。高校では時間の名称そのものが「総合的な探究の時間」に変わっており、探究という言葉が前面に出ています。

探究の進め方そのものは探究学習の進め方に、4つの段階として整理しています。

STEP 3

実際には何をしているのか

教科書がないため、学校によって中身がかなり違います。よくあるのは次のようなテーマです。

地域を知る

町探検、商店街の取材、地元の産業調べ。自分の住む場所を題材にする定番。

環境・福祉

ごみ、川の水質、バリアフリー調べ。社会の課題に小さく入っていく形。

国際理解・文化

外国の暮らし、地域に住む外国人へのインタビュー。

キャリア・職業

働く人に話を聞く、職場見学。高学年で増えるテーマ。

「うちの子の学校は何をやっているの?」が分からないときは、通知表の「総合」の所見を読むといちばん早いです。何に取り組んだかが具体的に書かれています。

STEP 4

成績はどうつくのか

総合的な学習の時間には、国語や算数のような数値の評定がつきません。多くの学校で、文章による所見という形で評価されます。

見られているのは、正解にたどり着いたかどうかではありません。自分で課題を見つけたか、調べ方を工夫したか、人と協力したか、考えが深まったか。過程が評価の対象です。

だから家庭で効く声かけ「結果どうだった?」より「どこが一番むずかしかった?」。過程を言葉にする習慣が、そのまま評価される力になります。
STEP 5

家庭でできること

総合は学校だけで完結しにくい時間です。調べる対象が地域や社会にあるため、家の外に出る機会があるかどうかで深まり方が変わります。

  • 子どもが調べているテーマについて、大人の意見を言わずに質問する
  • 図書館に一緒に行く。本は子どもに選ばせる
  • 知り合いに話を聞ける人がいれば、つなぐ
  • まとめたものを必ず聞く。感想ではなく質問を返す

とくに効くのが「人につなぐ」です。本やネットで終わる探究と、人に話を聞いた探究では、子どもの顔つきが変わります。

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FAQ

よくある質問

総合的な学習の時間は何年生からありますか?
小学校では第3学年から始まります。文部科学省の解説でも、探究課題は第3学年から第6学年までの発達の段階を前提に例示されています。
教科書がないのはなぜですか?
扱う課題を、地域や学校の実情に合わせて各校が設定する時間だからです。そのため同じ学年でも、学校によって内容がまったく違います。
成績に影響しますか?
数値の評定はつかず、文章による所見で評価されるのが一般的です。中学受験で直接問われることは多くありませんが、ここで身につく「自分で問いを立てる力」は、高校の探究や大学入試につながっていきます。
高校の「総合的な探究の時間」とは違うものですか?
つながっています。小中学校の「総合的な学習の時間」が、高校では「総合的な探究の時間」という名称になり、より自分の進路に結びつけた探究が求められます。
家で特別なことをする必要はありますか?
必要ありません。子どもが調べていることに質問を返すだけで十分です。答えを教えるより、聞く側に回るほうが効果があります。

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