探究がうまくいくかどうかは、最初の「問い」でほぼ決まります。同じ興味から出発しても、問いの形が違うだけで、調べて終わるか、考えが深まるかが分かれます。この記事では、動く問いと止まる問いの違い、大きすぎる問いの削り方、そのまま使える5つの型を整理します。
放課後に、社会とつながる。全国の仲間や、第一線で働く社会人・プロとの出会いが、子どもの世界を広げます。
NIJIN放課後プロジェクトスクールを見る ▶「動く問い」と「止まる問い」の違い
見分け方はひとつです。調べたら答えが1つに決まってしまう問いは、そこで止まります。
表:同じ興味からでも、問いの形で結果が変わる
| 興味 | 止まる問い | 動く問い |
|---|---|---|
| カブトムシ | カブトムシは何を食べる? | どうすれば家でカブトムシが長生きする? |
| ごみ | ごみの分別は何種類? | うちの学校のごみを減らすには? |
| ゲーム | 人気のゲームは何? | なぜこのゲームはやめられないのか? |
| お店 | 商店街に何店舗ある? | 商店街にもう一度人が来るには? |
左の問いは、検索して出てきた答えを書き写せば終わります。右の問いは、調べたあとに自分で考える余地が残ります。この差です。
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止まる問いになりやすい3つのパターン
① 事実を聞いている
「何」「いくつ」「いつ」で始まる問いは、答えが1つに決まりがち。調べ学習で終わります。
② 大きすぎる
「地球温暖化を止めるには」。立派ですが、小学生が1か月で扱える大きさではありません。
③ 他人ごと
自分との接点がないテーマは、途中で興味が切れます。身近なところに引き寄せる必要があります。
とくに多いのが②です。学校で扱うテーマが大きいぶん、子どもも大きな問いを立てようとします。そこを削るのが大人の仕事です。
大きすぎる問いを3回けずる
やり方は単純で、「どこの?」「誰の?」「いつの?」を足していくだけです。
- 出発点:「食品ロスを減らすには?」 ← 大きい
- 1回目「どこの?」→「うちの学校の給食の食べ残しを減らすには?」
- 2回目「誰の?」→「1年生の食べ残しを減らすには?」
- 3回目「いつの?」→「1年生が苦手なメニューの日の食べ残しを減らすには?」
ここまで削ると、実際に調べられて、自分で何か試せる大きさになります。小さくすることを物足りなく感じる子もいますが、むしろ逆です。小さい問いのほうが、深いところまで行けます。
そのまま使える問いの型5つ
テーマが決まっていれば、型に当てはめるだけで問いになります。
表:問いの型と使いどころ
| 型 | 形 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| 比べる | AとBは何が違う? | 選択肢が複数あるとき |
| 変える | どうすれば◯◯になる? | 改善したいことがあるとき |
| 理由 | なぜ◯◯なのか? | 不思議に思ったことがあるとき |
| 試す | ◯◯したら、どうなる? | 実験・観察ができるとき |
| 提案 | ◯◯には何が必要? | 地域や社会に関わるとき |
迷ったら「変える」型がおすすめです。「どうすれば◯◯になる?」は、調べたあとに必ず自分の提案が必要になるため、調べ学習で終わりません。
テーマそのものがまだ決まっていない場合は、探究のテーマ例30から入ってください。
親は問いを与えない
いちばんやってしまいがちなのが、よさそうな問いを大人が出してしまうことです。問いを与えられた瞬間、子どもにとっては宿題に変わります。
かわりにできるのは、問いを削る手伝いと、問いを試す相手になることです。
- 「それ、調べたらすぐ分かっちゃわない?」と聞く
- 「どこの話?」「誰の話?」と範囲を聞く
- 「それ、分かったらどうしたい?」と出口を聞く
- 決めるのは本人に任せる
問いが立つと、そのあとの4つの段階は自然に回り始めます。進め方は探究学習の進め方にまとめています。
問いを受け止めてくれる人がいる場所
NIJIN放課後プロジェクトスクールでは、子どもが自分で立てた問いを、仲間や企業の大人に話しながら進めます。問いは、聞いてくれる人がいるほど育ちます。
オンラインで話を聞いてみる ▶よくある質問
問いが思いつかないときはどうすれば?
問いは途中で変えてもいいですか?
低学年でも問いは立てられますか?
問いが小さすぎないか心配です
複数の問いを同時に扱ってもいいですか?
まずはどんな学びか、のぞいてみよう
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